ケアのポイント:ヘリコバクター・ピロリ感染症

ピロリ菌とは?

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は、胃の粘膜に生息する細菌です。感染しても自覚症状がないことが多い一方で、長期間感染が続くと胃の炎症を引き起こし、さまざまな胃の病気の原因となります。

ピロリ菌感染は以下の病気と関連しています。

  • 慢性胃炎
  • 胃・十二指腸潰瘍
  • 胃粘膜萎縮
  • 胃MALTリンパ腫
  • 胃がん

現在の日本のガイドラインでは、ピロリ菌感染が確認された場合は除菌治療が推奨されています。

ピロリ菌はどのように調べますか?

検査方法には次のようなものがあります。

  • 尿素呼気試験
  • 便中抗原検査
  • 内視鏡検査時の迅速ウレアーゼ試験
  • 胃粘膜生検
  • 血液検査(抗体検査)

患者さんの状態に応じて、医師が適切な検査を選択します。検査前には、一部のお薬を一定期間中止する必要がありますので、内服中の薬がある場合は、医師にご相談ください。

除菌治療について

除菌治療は、胃酸を抑える薬(PPIまたはP-CAB)と複数の抗菌薬を一定期間服用して行います。

近年は抗菌薬耐性菌が増えているため、必要に応じて適切な治療法を選択します。

治療を成功させるためには、

  • ✔ 医師の指示どおり服用すること
  • ✔ 自己判断で中止しないこと
  • ✔ 飲み忘れをできるだけ避けること

が大切です。

治療中は、消化に良い食事をとり、アルコール、コーヒー、喫煙、香辛料の強いもの、脂っこい食事は避けるようにします。

除菌後の確認検査

除菌が成功したかどうかは、症状だけでは判断できません。

除菌終了後4〜8週間以降に、主に尿素呼気試験などで除菌判定を行います。

検査前には、一部のお薬を一定期間中止する必要がありますので、医師の指示に従ってください。

除菌後も胃の検査は必要です

ピロリ菌を除菌すると胃がんのリスクは低下しますが、ゼロになるわけではありません。

特に、

  • 胃粘膜萎縮
  • 腸上皮化生

がある方は、除菌後も定期的な胃カメラ検査が推奨されています。

このような症状がある場合は早めに受診してください

  • 強い胃痛
  • 黒色便
  • 吐血
  • 食欲不振
  • 原因不明の体重減少
  • 治療後も症状が続く場合

ひとこと

ピロリ菌は適切な治療により除菌できる感染症です。
早期に発見し、適切な治療と除菌判定、さらに定期的な胃の健康チェックを続けることが、胃がん予防につながります。

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