長引く咳の原因を特定して治療することは、時として簡単ではありません。2、3週間咳が止まらず原因が分からない場合、胸部エックス線検査が必要かもしれません。
ハノイクリニック 総合診療科医師 野田一成
長引く咳の原因を特定して治療することは、時として簡単ではありません。2、3週間咳が止まらず原因が分からない場合、胸部エックス線検査が必要かもしれません。エックス線検査では、肺がんや肺結核の他、肺炎や喫煙による肺の慢性的な変化などを捉えることができます。微細な変化を見逃さないためには、トレーニングを受けた呼吸器科医か画像診断医による胸部画像の判読が必要です。
口や鼻かから肺の末端に至る空気の通り道が敏感な人は、汚染された空気や気温の変化、部屋の中のカビや埃などの刺激物が原因で咳が続くことがあります。この場合、咳止めを内服しても咳を止めることが困難なことが多く、マスクを着用したり部屋の清掃を行ったりという環境対策が重要です。それでもコントロールがつかない場合は、喘息の治療と同様、気管支拡張剤やステロイドの粉末の吸入治療を行うことで、症状を軽減できることがあります。鼻炎や副鼻腔炎がある人は、鼻水が喉に流れ出て咳の原因になることがあります。この場合咳止めの効果は期待できず、鼻炎や副鼻腔炎の治療を行う必要があります。
その他、胃酸が逆流して咳を引き起こしたり(逆流性食道炎)、血圧の薬が原因で咳が続いたりすることもあります。
咳の原因は多岐にわたるため、その原因を特定するためには、患者さんの咳が多い時間帯や咳の性質、また患者さんの生活背景を分析する必要があります。咳の治療は医師と患者さんとの良好なコミュニケーションのもとで行われる必要があります。、プレスティージヘルスケアーと連携し、「キャッシュレスメディカルサービス」をご利用頂くことができます。
患者様にご納得いただける医療およびサービスの提供に日々努力してまいります。