ホーチミンを訪れたら、街歩きや市場巡り、カフェ巡りなどで長時間外出される方も多いことでしょう。さらに少し足を延ばせば、海や山などの豊かな自然に恵まれ、ハイキング、マリンスポーツ、ゴルフなどを楽しめる魅力的なアウトドアスポットもいっぱいです。
その一方で、ベトナムでは、日本の真夏並みかそれ以上の、非常に強い紫外線が一年を通じて降り注ぎ、特に4月下旬頃の乾季終盤から夏にかけては紫外線量がさらに増加します。
実際に2026年5月末には、ベトナム各地で紫外線指数(UV Index)が10~13に達し、「極めて危険(Extreme)」とされるレベルが観測されました。紫外線指数とは、紫外線が人体に及ぼす影響の強さを示す国際的な指標で、1~11以上に分類されます。11以上は「極端に強い紫外線」とされ、わずか15分程度、日光を浴びただけでも日焼けや皮膚障害を起こす危険性が高く、不要不急の外出は避けることが推奨されています。紫外線は朝から徐々に強くなり、正午頃から午後2時頃にピークを迎えます。その後は夕方に向けて弱まりますが、ピーク時以外や曇りの日でも紫外線は地表に届くため油断は禁物です。
紫外線による健康への影響
急性の影響
目では「紫外線角膜炎」が起こることがあります。サングラスをかけずにスキー等を行った際に起こる「雪目」が有名で、眼の痛みや充血、涙目などを生じます。
皮膚では、肌が褐色や小麦色に変化する日焼けや、皮膚に赤み、痛み、かゆみ、水ぶくれ等を伴う日光皮膚炎が代表的です。
また、全身への影響として免疫機能の低下が知られており、口唇ヘルペスなどのウイルス感染症が再活性化しやすくなることがあります。
さらに、紫外線によって活性酸素や炎症性サイトカインが産生されることで、「紫外線疲労」と呼ばれる強い倦怠感を感じることもあります。
慢性の影響
長年の紫外線曝露は、眼では白内障や翼状片などの眼疾患のリスクを高めます。
皮膚では、しわやたるみ、シミ、そばかすに加え、日光角化症などの前がん病変や、悪性黒色腫(メラノーマ)を含む皮膚がんの発症リスクが上昇します。
さらに見落とされがちなのが髪と頭皮への影響です。紫外線によって水分が失われ、頭皮の日焼けや炎症が起こることで、髪のパサつき、切れ毛、退色、フケ、抜け毛の原因となることがあります。
紫外線対策
最も重要なのは、紫外線が強い午前10時から午後3時頃までの不要な屋外活動を避けることです。外出時におすすめの紫外線対策は以下のとおりです。
- 日焼け止め(ウォータープルーフがおすすめ)の使用
- 日常生活ではSPF30以上、PA+++以上
- 炎天下の長時間の外出ではSPF50以上、PA++++
- 2~3時間ごとに塗り直す
- つばの広い帽子や日傘を利用する
- 長袖やUVカット衣類等で、できるだけ皮膚を覆い隠す
- UVカット機能付きサングラスを着用する
- 車内や室内でも窓際では紫外線対策を行う
- 水分補給を十分に行い、紫外線疲労を予防する
これらの対策を組み合わせることで、より効果的に対策できます。
ホーチミンでは「暑さ対策」は意識していても、「紫外線対策」は十分でない方も少なくありません。特に日中の暑さから、タンクトップにショートパンツ等、肌の露出が多い状態で街を歩いている方も多く見かけます。しかし過度な紫外線は、皮膚や目、全身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。せっかくのベトナム旅行を快適に楽しみ、後で辛い思いをしないためにも、紫外線対策をしっかりと行いましょう。




